2012年06月10日

花の眠り

■共通諸注意
この物語は千歳本筋RPです
本筋RPは全体の流れとして非人道的(具体的には近親間の婚姻、カニバリズム等)な描写、設定が含まれる場合があります(アップする際に冒頭注意として上げていきます)
背後様が在学中の方はご遠慮願います
性描写はありません
道徳の分別、現実と創作の区別のつく方、上記の非人道的描写をエンターテイメントと割り切れる方のみ、御覧になってください

今回の話は夏山千歳に深く関わった方にこそ、ショックな内容かもしれません
その辺りをよくよく踏まえた上での閲覧をお願い致します

尚、作品中のゲストキャラクター様には、既に確認と了解を得てアップしている事を明記しておきます


千歳本筋RP 第二部:弐話
2012年6月10日筆


..

この呪われた日々に祝福を。




慌しい歳の瀬を越えて。
白鴉城には、いつも通りの日常が流れていた。
幾つかの新年行事があるものの、それとて年末に比べたら些細に感じる程、ゆるやかな日常。
事は子供達の着付けをしていた時に起こった。

白鴉城には何人かの住人がいる。
城主にして子供達の後見人でもある白刹。
ぱぱ様だとかクロだとか呼ばれている彼は、相変わらず自由奔放に不器用に生きている。
だが誰よりも愛情深い性格ゆえ、子供達のことを深く気にかけていた。
誤作動により起動した機械人形の猫耳メイド、ムーン。
ERENというバンドメンバーが営業していた執事喫茶の二号店に勤務・・・というよりも遊びに行ったり。
幻灯城の一角にある診療所に助手として通う、自他共に認める好奇心の強い存在だった。

上の双子の兄は太雅、妹は遊陽。
二人は外見上は立派な成人入り(十五歳程度を成人と見なすなら)を果たし、幼少期よりはいささか落ち着きを得られたと思う。
とは言え、心優しい部分が見られるものの、太雅は元々、遊陽のこと以外は無関心ではあったし。
遊陽も無垢でありつつも無知とも呼べる天真爛漫さに大きな変化は見られなかった。
その双子から年の離れた妹、唯も幼児から童女と呼べる位には成長を遂げ、ともすれば上二人より積極的に家の手伝いに励むような所が見受けられる。
やや行き過ぎた従属性も見られたが、そこは大人の側で調節すべきだろう、と千歳と白刹の両名は答えを出していた。

子供達は千歳と白刹、どちらの実子でも無い。
両名にとって縁の深かった友人夫妻からの預かり子だった。
友人夫妻は沢山の子を儲けたが、その殆どは精霊質を強く引き継いだ為、ひとり立ちまでの期間が極端に短い子が多かった。
この城で預かっている子らは、上の双子は精霊質が強く、下の妹は殆どバードマンそのままの存在と言えたが・・・それでも成長の早い部類の子達では無い。
そのため、諸事情により深い眠りについている友人夫妻に代わって、預かっているのが現状だった。

だからと言えど、注がれる愛情は本物だ。
楽な事ばかりではないが、辛い事ばかりでもない。
エンゲル指数以外は理想的とも言える、穏やかな日常こそが、そこにあった。

最後に、この城にはもう一人の住人がいる。
名はセシュウス、総花的な研究に没頭する死人だ。
白刹の主人だと聞いているが、詳しい事は、そう耳にしていない。
気ままに各地を放浪し、何ヶ月かに一度戻って来たかと思えば、地下の実験室に篭りきりになる。
しかしセシュウスも子供達、同居人に向ける視線は柔らかだった・・・使い魔である白刹だけを除いては。

この城の噴水や離れの倭建築、温泉も友人夫妻がいた頃に増築された名残だと聞く。
千歳が招かれた頃は既に彼らは自分達の家を持っていたため、元からの城の設備のようで、あまり強い実感を持たなかった。
そう、その頃には既に今の形が出来上がっていた。
ムードメーカーで大食漢の白刹と遊陽、それを微笑ましく眺める太雅と唯、たまに帰宅するセシュウス、そこに加わった自分とムーン。
何度か同居人が入れ替わる事もあったが、この基本の形は崩されぬまま、日々は流れていった。

恐らくそれを慈しんだのは千歳だけではない。
ほぼ全員がどこかで思っていたのだろう、この形が変わることは無い、と。
だから、それが起こった時、真っ先にうろたえたのは意外な事に冷血漢で非人道的なセシュウスだった。
posted by 夏山千歳 at 05:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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