2011年02月27日

0206 vsAN

アリヤナシャAN VS 夏山千歳の対戦が開始された!

アリヤナシャAN「どうぞ――来るがいい、夏山の千歳!」
アリヤナシャANは臨機応変の構えをとった!

夏山千歳「さぁ、捕まえて御覧なさい(蔓草が阻み」
夏山千歳は攻撃重視の構えをとった!

夏山千歳が先に行動をとった!!

第 1 ターン!
夏山千歳のHP:36
アリヤナシャANのHP:99

夏山千歳は警戒して様子を見ている!

アリヤナシャAN「『A.N?』―真実に騙る物語に手を伸ばす」
アリヤナシャANのクリティカル攻撃!!
夏山千歳は楯に身を隠す。
夏山千歳は無効の効果でダメージを受けない!

第 2 ターン!
夏山千歳のHP:36
アリヤナシャANのHP:99

夏山千歳の攻撃!
アリヤナシャANに 16 のダメージ!

アリヤナシャANの攻撃!
夏山千歳は楯に身を隠す。
夏山千歳は無効の効果でダメージを受けない!

第 3 ターン!
夏山千歳のHP:36
アリヤナシャANのHP:83

夏山千歳の攻撃!
アリヤナシャANに 31 のダメージ!

アリヤナシャANの攻撃!
夏山千歳「鬼さん此方ぁ♪(紙束が聖職者の視界を阻む」
夏山千歳は素早く回避した!!

第 4 ターン!
夏山千歳のHP:36
アリヤナシャANのHP:52

夏山千歳は警戒して様子を見ている!

アリヤナシャANは体力の回復を試みた!
アリヤナシャANは呼吸を整えた。
アリヤナシャANのHPが 10 回復した!

第 5 ターン!
夏山千歳のHP:36
アリヤナシャANのHP:62

夏山千歳の攻撃!
アリヤナシャANに 16 のダメージ!

アリヤナシャANの攻撃!
夏山千歳は楯に身を隠す。
夏山千歳は防御を固めた!!
夏山千歳に 2 のダメージ!

第 6 ターン!
夏山千歳のHP:34
アリヤナシャANのHP:46

夏山千歳の攻撃!
アリヤナシャANに 28 のダメージ!

アリヤナシャANの攻撃!
夏山千歳は楯に身を隠す。
夏山千歳に 5 のダメージ!

第 7 ターン!
夏山千歳のHP:29
アリヤナシャANのHP:18

夏山千歳は警戒して様子を見ている!

アリヤナシャANは体力の回復を試みた!
アリヤナシャANは呼吸を整えた。
アリヤナシャANのHPが 3 回復した!

第 8 ターン!
夏山千歳のHP:29
アリヤナシャANのHP:21

夏山千歳「―駆けなさい(銀星の剣が一直線に貫く」
夏山千歳のクリティカル攻撃!!
アリヤナシャAN「触れられる覚悟なく触れてこそ人、とはいえ」
アリヤナシャANは素早く回避した!!

アリヤナシャANの攻撃!
夏山千歳は楯に身を隠す。
夏山千歳は防御を固めた!!
夏山千歳に 1 のダメージ!

第 9 ターン!
夏山千歳のHP:28
アリヤナシャANのHP:21

夏山千歳は警戒して様子を見ている!

アリヤナシャAN「『A.N?』―真実に騙る物語に手を伸ばす」
アリヤナシャANのクリティカル攻撃!!
夏山千歳は攻撃に備えた!!
夏山千歳に 46 のダメージ!

夏山千歳は戦闘不能になった!!

アリヤナシャANは戦いに勝利した!!
アリヤナシャAN「お相手ありがとう―愛を(喉元に剣突きつけ」
夏山千歳「ん、捕まっちゃいました、か(膝をつき」


夏山千歳が使用していたアイテムの効果がなくなりました。

アリヤナシャANは 20 点の経験値を得た!
..



コロッセウムの鐘が鳴る。

深夜、誰も居ない冷えた冷えた、広大な石畳。
びょうびょうと吹く風は、塵を運び種を運び血を運ぶ。
二人の人影が相対していた。
一方は闇に浮き上がる白い衣、真を求め偽る事を旨とする聖職者。
一方は闇に溶け込む黒い羽織、臣下に貪られる定めを負った当主。

彼らの相対に意義は無い。
道理に、常に、普遍的である、ただの決闘だった。
コロッセウムに開始を告げる鐘が鳴る。

「どうぞ」
聖職者が剣を抜く。
突撃に備え、突撃に転身する事のできる基本とも呼べる構えだった。
鋭く告げる。
「来るがいい、夏山の千歳!」

風は声を運ぶ。
当主は既に当主だった、一介の流れの治療師では無かった。
「さぁ」
だから彼は自らを安売りしない。
当主は常に気高く、檻に守られた薔薇の花であるべきだと。
だから彼は呼応しない。
「捕まえて御覧なさい」

剣が向けられる。
左手を伸ばす。
それが彼らの構えであり、一陣の風が口火を切った。

指先から、間から、甲から、手首から。
余すところ無く左腕全体から蔓草が生えいずる。
がくから目覚めた花のように放射線状に、ゆったりと当主を包み込もうとする。
二人を阻むそれに攻撃の意思は無いと感じるや否や、聖職者は駆け出した。
ぱたたと何本かの蔓草がしなり聖職者を打とうとするが、身を屈め勢いのまま前に転げる。
起き上がる反動で蔓草の束を切り裂いた。
しかし既にそこに根本となる左腕は無い。

聖職者の一手により大質量を失った当主は、代わりに自由を手に入れた。
切り上げたその瞬間に後方へと跳躍。
先までの圧倒的な盾を捨て、数本の蔓草が聖職者の横っ面へと叩き付ける。
が、それは乾いた音を立てない。
咄嗟に庇われた左腕に巻きつく形となり、ダメージは防がれていた。

地面に膝をついたままの姿勢が功を相す。
密度の濃い息を吐き、聖職者は腹筋に力を込める。
重心を落とし、巻きついたままの蔓草を力一杯、引っ張った。
全くの予想外だったのだろう、当主がバランスを崩す。
そのやわらかい喉に向けて、愚直に、剣を突き出す。

当主が乾いた空気を飲み込む音が聞こえた。
見開かれた目と砂埃に細められた目が交差する。
ぶつん。
低い音は高い音に掻き消される。
聖職者は悶え、地に片膝を着いた。
二人を繋いでいた蔓草は自らの意思で千切れ、塵へと変化していた。
代わりに新たに生え出た何本かの蔓草は地面へ、そして聖職者の鳩尾に突き刺さっていた。
幸か不幸か、貫通させるには準備と距離と時間が足りなかった。

蔓草を発射させた反動そのままに、当主は距離を取る。
右の手に掲げられた本の頁を何枚か破った。
脂汗を浮かべて睨みつける、青く熱い眼差しを風に乗せて遮った。
「鬼さん此方ぁ」
白い紙吹雪は天に捧げられる。

踊るような足取りだけが聖職者の視界に映った。
深く息を吸い、浅く吐く。
・・・好し。
かつてより劣ったとは言え、ある程度の維持を怠らなかった身体の回復は早い。
立ち上がる。
その時を待っていたように当主は蔓草を一本生やし、しならせた。
黄色い悲鳴を上げて地面が抉られる。
聖職者が剣を向ける。
蛇のように蔓草が襲い掛かるが、身体をずらすだけで避けられた。
手首を、くんと引いて軌道を曲げる。
熟達した一閃でいなそうとした。

しかし聖職者は知らなかったのだ。
蔓草の質と量は反比例する。
既にそれは先程までの切り裂きやすい盾ではない。
強靭な意志に等しい丈夫さを持った矛だった。
蔓草は寸断されること無く、つるぎを押し返す。
左足に重心を置いて鍔で蔓草を受け止めた。
火花が散った。
剣を傾け滑らし、聖職者は身体を右へ逃す。
動悸とは裏腹に軽快な靴音が響く。
そのままサイドステップで距離を取った。

当主は、その様子をただじっと見続けている。
ずっと好機を探していた。
恐らく聖職者を相手にして決定打を与えられるチャンスは、ただ一度しか有り得まい、と。
肺の酸素を使いきり、となれば自然に、聖職者が大きく息を吸う。

ここ、だ。

左手から、今度は質を無視した蔓草が無尽蔵に生え、迷い無く正面の腹へと走った。
その束の中心には銀星の煌き。
「駆けなさい」
それは何に対しての言葉だったか。
聖職者への情けか、一直線に貫こうとする氷雪か、自分自身の切望と恐怖か。
鬼さん此方、手のなる方へ。
捕まえてみろ、捕まえられるものなら、誰も私を捕まえられるものか。
だが。

「触れられる覚悟なく触れてこそ人」

一言だって漏らそうとしなかった聖職者が確かに声を作る。
切っ先が切っ先に触れて、あっけなく軌道を逸らされた。
勢いは殺されること無く蔓草と剣は地面に突き刺さり。
「とはいえ」
軽やかに振り下げた剣によって、当主と氷雪の刃が分断される。
「真実に騙る物語に手を伸ばす」
のもまた人、と唇だけで意味を漏らす。
見破られていた。
言語に直す間も無い思考、それは遅すぎる直感。
重心を落とした姿勢から瞬間、爆発するように地面を蹴った。
二人の距離がゼロになる。

そして当主は初めて気付く。
この人は高揚で剣を振るわない、と。

肩の骨に先端が触れ、コロッセウムの壁に叩きつけられた。
必要以上の肉は裂かれることなく、しかし骨への直接的な一打は、身体の芯まで響き渡る。
声を上げることも叶わず。
跳んだ意識は顎に当てられた冷たい感触で取り戻した。
平らな鋼によって当主の顔は上げられる。
鋭利なものが喉の薄皮一枚分、身体に沈み込んでいた。
「お相手ありがとう」
未だ乱れた呼吸のまま、しかし静かに聖職者が告げる。
剣が降ろされ、止め具が役割を失う。
白い首が露出し、ぷくりと血が膨れ上がった。
「愛を」
ようやく得物が引かれる。

当主は咽ながら、立ち上がろうと膝をつく。
そうして肩から広がる鋭利な痛みに顔をしかめて、初めて敗北を悟った。
「ん、捕まっちゃいました、か」
言葉は最後まで言葉にならず。
歪んだ笑みを浮かべて、当主はその場に崩れ落ちた。

左肩から血が滲むが、黒衣はますます鮮やかな黒を増すのみ。
手馴れた動作で剣を振り払い、血糊を飛ばす。
コロッセウムに鐘が鳴る。
終の音は風に攫われる。
地に伏した人影を、白い衣はじっと見つめていた。
口元に笑みを浮かべたまま、ただじっと眺めていた。
posted by 夏山千歳 at 02:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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